企業・個人事業主の緊急時の資金調達方法として重宝されているファクタリング。
しかし、ファクタリング契約後に業者との間でトラブルが発生するケースも残念ながら少なくありません。
今回はファクタリングトラブルが起きた際に頼りにできる弁護士・司法書士事務所をご紹介します。
一概に弁護士・司法書士といっても、全ての事務所がファクタリング・闇金分野に対応しているわけではなりません。
本記事では、ファクタリング分野に精通している事務所を厳選してご紹介します。
ファクタリングでよくある被害・トラブルとは
一般社団法人日本ファクタリング業協会には、ファクタリング利用者から数々の相談が寄せられています。
- ファクタリング業者が契約書を作成してくれない
- ファクタリング業者に返済ができない
- 業者からしつこい取り立てを受けている
- 取引先が倒産、代わりに弁済を求められている
- ファクタリング債権を偽造してしまった
- 請求書を複数の業者に譲渡(二重譲渡)してしまった
- ファクタリングの手数料が高すぎる
上記のように様々なトラブルが勃発している状況です。
ファクタリング業者が悪質であるというケースだけではなく、中には架空債権を使ってしまった、取引先からの入金を使い込んでしまった、など利用者自身に過失があるケースもあります。
いずれのケースにせよ、少しでも不安を感じたら一度弁護士に相談して、適切な対処法を検討することが大切です。
ファクタリングに強い弁護士・司法書士事務所4選
ファクタリング問題に対応している弁護士は現状多くはありません。
ここでは、ファクタリング分野に精通しており、支援実績が豊富な5つの弁護士事務所をご紹介します。
ファクタリング対応事務所①:イストワール弁護士事務所
所在地 | 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-4-13 ノーブルコート平河町4階 |
営業時間 | 平日・土日祝日 午前9:00~午後9:00(メールは24時間受付中) |
代表者 | 山下 信章 |
所属弁護士会 | 第二東京弁護士会所属 |
公式HP | https://saimu.histoire-lawoffice.com/ |
弁護士法人イストワール法律事務所は、闇金・ファクタリング問題を得意とする弁護士事務所です。
闇金対応の経験豊富なスタッフが多く在籍しているため、他事務所では難しい業者対応案件なども取り扱ってくれます。
法律相談は無料ででき、土日祝日も夜9時まで年中無休で相談可能。
東京の事務所ですが、北海道から沖縄まで全国に対応しています。
ファクタリング対応事務所②:イーライフ司法書士法人
所在地 | 〒173-0021 東京都板橋区弥生町44-7-302 |
代表司法書士 | 平柳 敬一 |
公式HP | https://elife-shihou.com/ |
司法書士もファクタリング・闇金被害にあった時に利用できる相談先の1つです。
イーライフ司法書士法人では、主に給料ファクタリングでトラブルに巻き込まれた人に対して、業者への取り立て停止や被害金の回収といったサポートをしてくれます。
相談費用は無料。依頼は、1件4万円(税別)から対応をしており、後払いや分割納付も相談可能です。
ファクタリング対応事務所③:東京駅前総合法律事務所
所在地 | 〒103-0027 東京都中央区日本橋2-16-3 日本橋ビル302号室 |
営業時間 | 平日9時〜17時30半(土曜午前の法律相談も対応可能) |
代表者 | 井上裕貴 |
所属弁護士会 | 東京弁護士会 |
東京駅前総合法律事務所は、ファクタリングに関して豊富な知識を持つ弁護士事務所。
代表の井上弁護士は朝日新聞、報道ステーションの各種マスコミにも「債権譲渡」「ファクタリング」の専門家として取材を受けるなど、この分野で知名度の高い先生です。
基本営業時間は平日9時から17時30分までですが、事前連絡をすれば土曜日など緊急対応も実施してくれます。
ファクタリング対応事務所④:M&A総合法律事務所
所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-1-9ロイクラトン虎ノ門6階 |
代表者 | 土屋 勝裕 |
所属弁護士会 | 東京弁護士会 |
所名の通り、M&A(買収・合併)を得意とする弁護士事務所ですが、ファクアリング案件にも強みを持っている弁護士事務所です。
これまでも多くのファクタリング案件を取り扱ってきた実績があります。
ファクタリングトラブルを弁護士・司法書士に相談するメリット3点
ファクタリングトラブルを弁護士に依頼するメリット大きく以下の3つです。
- 代理交渉を依頼でき、悪質な取り立てから解放される
- 手数料を減額できる可能性がある
- 取引先への説明・対応を行ってくれる
それぞれ詳しく解説します。
①:代理交渉を依頼でき、悪質な取り立てから解放される
弁護士に依頼すれば、ファクタリング業者との交渉は全て弁護士があなたの代わりに行ってくれます。
毎日しつこい連絡がくる、取引先や家族までにも連絡がいく、自宅まで押しかけてくる、といった悪質な取り立てを行う業者も存在します。
そうした業者とのやりとりを全て弁護士が窓口となって対応してくれます。
②:手数料を減額できる可能性がある
ファクタリング自体は、貸金業法の適用範囲外となります。
そのため、ファクタリング手数料を年利換算して貸金業法の利息限度額を超えていたとしても、それ自体は違法ではありません。
ただし、このあたりは現状法整備が整っていない状況なので、契約内容によっては、手数料の減額や分割支払いにするように業者と交渉することも可能です。
このようなやりとりは法律の専門家である弁護士でないと難しいので、依頼する大きなメリットの1つだといえます。
③:取引先への説明・対応を行ってくれる
2社間ファクタリングトラブルで多いのが、売掛先の会社へファクタリング業者から連絡がいくことです。
もともとの売掛先との契約で債権譲渡禁止特約がついていれば、それだけで契約違反ですし、そうでなくとも、ファクタリングを利用した事実は取引先の心象を悪化させる原因になりかねません。
場合によっては、今後の取引停止といった可能性もおおいにあると思います。
弁護士に依頼することで、まずは通知が取引先へいかないように交渉をしてくれたり、万が一通知がいってしまった場合も弁護士が取引先への説明を行ってくれる場合があります。
ファクタリングトラブルにあったら、弁護士・司法書士に相談しましょう
無料相談は多くの場合30分〜1時間程度と限られているので、短い時間で適切なアドバイスを受けるにはあなた自身がしっかりと準備をすることが重要です。
そのためにまずは現在の状況が客観的にわかる資料などがあれば、しっかり準備しておきましょう。
具体的には、
- ファクタリング契約に関するメール等のやりとり
- ファクタリング業者との契約書
- ファクタリングに利用した売掛債権
- ファクタリング業者とのやりとりを時系列でまとめたもの
などがあると良いと思います。
ファクタリング業者とのやりとりは大変な労力がかかります。本来、本業に避くべき時間が割かれて、心身ともに疲弊してしまっては元も子もありません。
資金繰り改善のためにもファクタリングトラブルが起きたら、まずは弁護士や司法書士といった専門家に相談してみることをおすすめします。